「肉食恐竜といえば、どんな恐竜がいる??」
この質問に、多くの人が、ティラノサウルスかアロサウルスと答えるだろう。
アロサウルス。3本指の前足といかにも強そうな見た目が印象的。そして、めっちゃ凶暴なイメージがある。
そんなアロサウルスの戦闘力、さっそく見てみよう!
アロサウルスってどんな恐竜?
名前 | アロサウルス |
学名 | Allosaurus |
意味 | 異なるトカゲ |
分類 | 竜盤目・獣脚類 |
食べ物 | 肉食 |
時代 | ジュラ紀後期 |
時代(年数) | 1億5,500万~1億4,500万年前 |
生息地 | 北アメリカ |
全長 | 約8.5〜11メートル |
高さ | 約3〜4.5メートル |
体重 | 約2トン |
走る速さ | 50km/h |
アロサウルスの意味は、異なるトカゲ(allos = 異なる、saurus = トカゲ)。
名前の由来は、『アロサウルスの椎骨(首から腰までの骨のこと)には空洞があり、それまでに発見された恐竜と異なっていたから』、なんだ。
と言っても、実は別に「アロサウルスだけ異なっている」というわけではなかったんだ。
アロサウルスの化石は、1877年に初めて発見された。
これは結構早いほうで、当時はまだ他の恐竜の化石は、あまり発見されていなかった。このとき、アロサウルスを見つけた学者たちは「こいつ違うぞ!」って思って『アロサウルス(異なるトカゲ)』と名付けたというわけ。
そして、後からいろんな恐竜の化石が発見されていったんだけど、後から発見された恐竜の椎骨も、空洞が多かったんだ。
そう、アロサウルスは意外と『異なっていなかった』んだね!
allosって、いったい・・・
なお、日本で初めて骨格標本が展示された恐竜も、アロサウルスなんだ。
1964年に東京の国立科学博物館で初めて標本が公開されたよ。今は、地球館の1階に常設展示されているよ!
国立科学博物館は、東京の上野にあるよ。
入場料は大人630円、そしてなんと高校生までなら無料だ!
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アロサウルスの化石はたくさん見つかっている
アロサウルスの化石の多くは、今の北アメリカ大陸から見つかっている。
でも、発掘が進むにつれて、ヨーロッパやアフリカ大陸でもアロサウルス種の化石が見つかったんだ。
その数、全世界合計で、なんと数百体!
大人アロサウルスの化石はもちろん、小さな子供アロサウルスの化石や、おじいちゃんアロサウルスなど、いろんな年齢の化石が見つかってるんだ。
だから、その分、研究も進んでいるよ。アロサウルスの寿命なんかもわかっているんだ。
アロサウルスの寿命は、20〜28年。
成長期は15歳くらいがピークと言われているよ。
化石標本が少なくて、なかなか研究が進まなかったスピノサウルスとは真逆だね。
アロサウルスがいた時代
アロサウルスがいた時代は、ジュラ紀後期。
アパトサウルスやステゴサウルスがいた時代だよ。
ちなみにティラノサウルスとは生きた時代が全然違う。白亜紀の王様がティラノサウルスなら、ジュラ紀の王様はアロサウルス、といったところだ!
なんで同じ時代だったとわかるの?
アロサウルスが、アパトサウルスやステゴサウルス同じ時代にいたことは、化石でわかるんだ。
アパトサウルスとアロサウルスの足跡が1つの場所に固まって残っている『足跡の化石』がある。これはアロサウルスがアパトサウルスを追いかけていた足跡なんだ。
また、ステゴサウルスの化石にはアロサウルスの歯形が残っていたり、アロサウルスの化石にステゴサウルスの尻尾スパイクが刺さった跡が残っている。
アロサウルスは、アパトサウルスやステゴサウルスを襲って、捕食していたんだね。
アロサウルスの能力値
アロサウルスは、スピードと攻撃力を兼ね揃えた恐竜だ!ドラクエでいうと、アリーナといったところかな。
ワンダーの想像やひいきも入ってるよ!
大きさ
アロサウルスは、最大の個体で、全長11メートルくらいだったと言われているよ。
特に尻尾が長いんだ。体の半分以上が尻尾って感じだね!
この尻尾で、バランスをとったと考えられているよ。
体重はおよそ2トン。体の大きさの割にかなり軽かったと考えられているよ。
ティラノサウルスと比べてみると、体の大きさはそれほど変わらないのに、体重は全然違うね。アロサウルスはティラノサウルスよりずっと軽かったんだ。
確かによくみると、ティラノサウルスはずっしり寸胴、アロサウルスはすっきりスリムのモデル体型だ!
攻撃力
ジュラ紀の大型肉食恐竜だけあって、もちろん強い!
武器は、するどい爪と歯だ。
オーソドックスなアタッカーだね!
これで、ステゴサウルスやアパトサウルスを襲っていたんだ。恐ろしいね!
アロサウルスの攻撃力はティラノサウルスには勝てない。噛む力が、ティラノサウルスの方が断然強いんだ。
防御力
ワニのような皮膚だったと考えられているよ。平均的な5にしたよ。
その他一切のことは分かりません。
すばやさ
アロサウルスは運動性が高い。
アロサウルスは、全速力を出したとき、そのトップスピードは時速50kmと言われているよ。
ティラノサウルスより早く走れたと考えられているんだ。アロサウルスはスリムで体重が軽いからね。
もしアロサウルスに襲われたら、人間は生身じゃ逃げきれない。確実に逃げるためには、競走馬くらい欲しいところだ。
かしこさ
大型肉食恐竜は頭部が大きめなので、脳も大きく、ある程度のかしこさはあった。
その点は、アロサウルスも一緒だと思う。
ただ、アロサウルスは、頭を使って生活していたというより、結構、本能にしたがって生きていたんじゃないかと思うよ。
アロサウルス同士のナワバリ争いや、共食いまでしていたことが、化石から分かっているんだ。
アロサウルスの化石に、他のアロサウルスが噛んだ歯形が残っていたんだ。
もし集団で行動し、仲間とコミュニケーションをとりながら狩りをしていれば結構知能は高かったと思うけど、獰猛な本能をむき出しで生活していたのなら、『すごく、かしこかった』ってことは、なさそうだね。
特殊
アロサウルスは、噛む力はそれほど強くなかったけど、アゴが大きく開き、削ぎ落とすような噛みつきができる。
そして、前足はがっちりしていて強力だった。
次の特徴コーナーで詳しく話をしよう。
アロサウルスの特徴
頭の形とアゴの開閉
アロサウルスには、目の上にボコッと出た骨がある。この突起はアロサウルスの顔の特徴だね。
突起の大きさは個体差があって、オスとメスでも大きさが違うんだ。
ティラノサウルスと比べるとアロサウルスの顔は、正面から見ると細くて、アロサウルスのほうが、噛む力が弱いんだ。
でも、アロサウルスのアゴは、90°近く、上下に大きく開くことがわかっている。
アロサウルスはアゴを大きく開いて、首を使って頭を振りかざすようにして、攻撃していたと考えられているよ。
こうやって、切りつけるように獲物を攻撃。攻撃を何度も繰り返すことでアパトサウルスのような大型草食恐竜を倒していたと考えられてるよ。
前足は3本指とするどい爪
アロサウルスの前足は大きく、3本指があり、鋭い爪が付いていた。この前足は、ティラノサウルスより発達していたんだ。
爪の形は大きくカーブしていて、突き刺すようにして獲物をしっかり捕まえていたと考えられているよ。
アロサウルスの社会性
長い間、「アロサウルスは群れを作り、集団で狩りをする」と考えられていた。
でも、近年の研究では、仲良く共同生活していたわけではなかったんじゃないかと言われているよ。
アパトサウルスのような大型草食恐竜を狩るときは、数匹のアロサウルスで一気に襲いかかっていたという説もあったんだけど、それは協力して狩りをしていたわけではなく、アロサウルスが狩りをしている最中に、他のアロサウルスが横取りで参戦していただけなんじゃないか、と言っている学者もいるんだ。
むしろ、アロサウルスは、ナワバリ争いや、共食いまでしていた可能性がある。アロサウルスの骨にアロサウルスの噛み跡が残っていた。
アロサウルスの世界では、あまり社会性はなかったのかもしれないね。
ティラノサウルスとどっちが強い?
アロサウルスとティラノサウルスは、生きていた時代が違うから、絶対に戦うことはなかった。
でも、もし2匹が戦ったらどっちが強いのだろう?
ここまでの情報を整理すると、こんな感じ。
ティラノサウルスの噛む力はアロサウルスの15倍以上。体重も4倍ある。だから、ティラノサウルスが「かみつく」「体当たり」の技を繰り出すと、アロサウルスはひとたまりもない。
一方、アロサウルスには強力な前足と高い機動力がある。「きりさく」の技を先に仕掛けることが出来るかもしれないね。
でも、体重の差は戦闘においてはかなり重要。ティラノサウルスとアロサウルスの体重差は、人間の大人と5歳の子供くらいの違いがある。
体格が大きなティラサウルスが勝つだろうね。
恐竜同士の戦いを想像するのも、恐竜のロマンだよね〜
まとめ
アロサウルスは、ジュラ紀の獰猛な大型肉食恐竜だ。攻撃とスピードを兼ね揃えたカッコいい恐竜だ!
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