今回は、スピノサウルスについて説明するよ!
スピノサウルスは、映画『ジュラシック・パークⅢ』で一躍有名になった、大型肉食恐竜だ!
映画の中では、ティラノサウルスくらい強かったスピノサウルスだけど、最近の研究から「そこまで強くなかったんじゃないか」って、暗雲が立ち込めてるんだ。
はたして、その真実とは…!?
スピノサウルスってどんな恐竜?
名前 | スピノサウルス |
学名 | Spinosaurus |
意味 | トゲを持つトカゲ |
分類 | 竜盤目・獣脚類 |
食べ物 | 肉食(魚) |
時代 | 白亜紀中期 |
時代(年数) | 1億1,200万~9,350万年前 |
生息地 | 北アフリカ |
全長 | 約10〜18メートル |
高さ | 約6メートル |
体重 | 約6〜9トン |
走る速さ | ? |
スピノサウルスといえば、大きな背ビレ(みたいなもの)が目につくよね。
これは、棘突起(きょくとっき)という骨なんだ。人間の背骨にもあるよ。
スピノサウルスの背ビレみたいなヤツは、巨大な棘突起なんだ。
これがトゲのように見えるので、トゲをもつ(Spino=トゲ saurus=トカゲ)、という意味でスピノサウルス(Spinosaurus)という名前になったんだ。
スピノサウルスは、水辺で暮らしていた説
スピノサウルスの研究は、昔と今とで、だいぶ考えが変わってきているんだ。
化石の研究が進むにつれて、こんなことが分かってきたよ。
最新の研究では、スピノサウルスは水辺で暮らしていて、歩き方は前足を地面につけた四足歩行、泳ぐのも得意で、主に魚をとって食べていたと考えられているんだ。
スピノサウルスはもちろん陸でも生活できるよ。
つまり、水陸両用だったかもしれないんだ!なんだかカッコよくて、ロマンがあるよね!!
スピノサウルスは日本にもいた!
スピノサウルスの化石は今のアフリカ大陸で見つかったんだけど、実は日本でもスピノサウルスの仲間の化石が見つかっているだ。
しかも、5回も!
いつ | どこで | どの部分 |
---|---|---|
1994年 | 群馬県神流町 | 歯 |
2015年 | 群馬県神流町 | 歯 |
2018年 | 和歌山県湯浅町 | 歯 |
2020年 | 福井県勝山市 | 歯 |
2023年 | 和歌山県広川町 | 歯 |
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スピノの歯をゲットできるかもしれないゾ☆
スピノサウルスがいた時代
スピノサウルスは、白亜紀前期〜後期にいた恐竜。
デイノニクスと少し時代が被っていたけど、ティラノサウルスやトリケラトプスとは生きていた時代が違うんだ。
スピノサウルスがいた時代は、ティラノサウルス不在のため、当時はスピノサウルスが肉食恐竜の中で最強だったのだろう。
スピノサウルスの能力値
スピノサウルスは、ティラノサウルスよりも大きな肉食恐竜だったけど、ティラノサウルスほど戦闘力は高くなかったと思うんだ。
ただ、水陸両用の特殊体質。地上戦よりも水中戦の方が得意かもしれない。
ワンダーの想像やひいきも入ってるよ!
大きさ
スピノサウルスは、最大の個体で、全長18メートルくらいだったと言われているよ。
かなり大きいね!
そして、スピノサウルスは水辺で生活していたと考えられているんだけど、25メートルプールに入ってもらうと、こんな感じ。
スピノサウルスの重さは、9トンと言われてたよ。
ティラノサウルスより、体がちょっと大きいから、体重も少し重たいね。
あと、スピノサウルスは骨も重たかったそうだよ。これは、水中に潜るのに向いてるんだ!
攻撃力
巨大肉食恐竜なので、決して弱くはない。
しかし、ティラノサウルスに比べると攻撃力は劣ると考えられる。
スピノサウルスはティラノサウルスよりも大きいのに、なぜ攻撃力が弱いのだろうか?
それは、スピノサウルスの口の形に秘密があるよ。
ティラノサウルスの口は大きくて幅もあって、ガッツリ噛みついて破壊する、超パワー型の一撃必殺タイプだ!
一方、スピノサウルスの口は細長く、物を挟むための形をしていて、ティラノサウルスほどの力は出せなかったんだ。
トラバサミとトングみたいな感じかな〜。
物を挟みやすいスピノサウルスの口は、魚をとるのに向いていたと考えられているよ!
防御力
ワニのような皮膚だったと考えられているよ。平均的な5にしたよ。
すばやさ
スピノサウルスの走る速さは、わからない。
陸を走るよりも、水中で泳ぐほうが得意だったかもしれないね。
特に、あの大きな尻尾を左右に動かして泳いでいたと考えられている。
ただ、この尻尾も、「泳ぐために使ったけど、魚を追いかけるほど早く泳げたのかは怪しいものだ」という研究も出てきているんだ。
かしこさ
スピノサウルスがどのくらい賢かったのかは、まだよくわからない。
ただ、スピノサウルスの脳の大きさは、他の獣脚類の恐竜と同じくらいの大きさだったという研究があるんだ。
その他一切のことは、わかりません
一旦、獣脚類の中でも特に脳が大きかったティラノサウルスよりも、ちょっと低い数値にしてみたよ。
特殊
スピノサウルスは、背中の帆、尻尾、骨が重いことや、口先のセンサー、など、特殊なものが多い。
そして、今後の研究で、さらに新たな発見もあるかもしれないんだ。
次の特徴コーナーで詳しく話をしよう。
スピノサウルスの特徴
背中の帆
スピノサウルスで一番の特徴は、背中の帆だろう。その帆の高さは、高い部分でおよそ2メートル。
この帆は、こんなことに使ったんじゃないかって言われているよ↓
① ディスプレイ(敵への威嚇、異性へのアピール)
② 体温調節
③ 泳ぐときの舵
反対意見もあるみたいだけどね!
でもせっかくだから、1つずつ見てみよう!
- ①ディスプレイ(敵への威嚇、異性へのアピール)
-
自分を強く見せるためのものだ。こういうのを「ディスプレイ」って言うんだ。
- ②体温調節
-
これは定かではないけど、「この帆には血管が張り巡らされていたのでは?」と考える学者もいるんだ。
血管が巡ると、そこを冷やせば全身の体温を下げることができる。
つまり、帆に風を当てて体温を下げていたという説だ。
ワンダーただ、最近では「帆には、熱を逃がせるくらいの血管は張ってなかった」という話もあるんだ。体温調節説は少し弱いかもしれないね。
- ③泳ぐときの舵
-
スピノサウルスは水中戦に長けた恐竜、という可能性が高い。
なので泳ぐときに、この帆を上手に使ったんじゃないかって説があるんだ。
魚の背ビレのように、方向転換や姿勢を整えるために使ったんじゃないかって言われているよ。
尻尾
スピノサウルスの尻尾は、縦に平べったい。
この尻尾で左右にバタバタと振って、水中での推進力にしていたのだろう。
もし、主に地上で生活するなら、尻尾が平べったい必要はないはず。むしろ邪魔だよね。
この尻尾の形も、スピノサウルスが水タイプの恐竜だった、ということを強く裏付けているんだ。
骨が重い
スピノサウルスの骨は、密度が高くて重い。
「泳ぐなら、軽いほうがいいんじゃないの?」って思うかもしれないけど、逆なんだ。重くないと、潜れないからね。
ちなみに、ワニやペンギンも骨が重たいよ。
口先のセンサー
スピノサウルスの頭の骨を調べると、口先の部分にたくさんの穴と空洞があることがわかったんだ。
実はワニも同じ構造をしている。
ワニは、この穴で水圧を感じとり、水中で魚がどこにいるのかがわかるんだ。
スピノサウルスの穴もワニと同じように、魚を探すセンサーになっていたと考えられているよ。
スピノサウルスは、今後も新たな発見がたくさんありそうな恐竜
実は、スピノサウルスは、ティラノサウルスやトリケラトプスなどの有名恐竜より、研究が進んでいない。
それは、研究するための化石がなかったから。
スピノサウルスの化石は1912年に初めて発見されて、ドイツに保管されていたんだけど、1944年に第二次世界大戦の空襲で破壊されてしまったんだ。貴重なスピノサウルスの化石がなくなって、研究は進まなかった。
でも、そのあと、少しずつ新しい化石が発掘されていき、口、尻尾、足の形など、ちょっとずつ解明されていったんだ。
2020年以降も、毎年のようにスピノサウルスの新発見があり、どんどん新しい説が生まれているよ。
数年後には、全然違う恐竜になっているかもしれないね!
まとめ
スピノサウルスは、水中戦を得意をしたと考えられる大型肉食恐竜だ。今回、真実はわからなかったけど、水陸両用というところと、高い特殊性がカッコいい恐竜だ!
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